開発動機
今から5年ほど前の2018年くらいに、スイスのチューリッヒ工科大学の学生がAscentoという車輪型の倒立振子ロボットを製作しました。
このロボットは車輪で軽快に移動するのもさることながら、リンク機構によってモーター1つで曲げ伸ばし可能な足を持っているので段差をジャンプで乗り越えることができます。
当時大学生だった私はAscentoの動画を見て一目惚れし、いつか作りたいなと思い続けてきました。何度か作ろうとしたことはありましたが、決まっていつも同じ壁にぶち当たります。
それがこの奮闘記のテーマにもなっているインホイールモータです。
Ascents の車輪はブラシレスモータを採用していますが、タイヤとモータが一体になったインホイールモータを使用しているので足元が非常にすっきりしています。
せっかく作るなら同じインホイールモータで駆動させたいなと思っているのですが、市場に出回っているのはせいぜいバイク用の小さなインホイールモータくらいで、小型ロボットにちょうどいいサイズ感のものは出回っていません。。。
そんなこんなで良いインホイールモータが見つからないので、そのうち出てくるだろう〜とのんびり構えていましたが、まぁ出てくる気配が微塵もありません。
一方で、近年のドローンブームのおかげかブラシレスモータのラインナップは増え続けているので「今なら作れるかも⁉︎」と思って今に至ります。
構想と方向性
Ascentoの車輪を参考にしつつ、市販のブラシレスモータを改造していきます。
モーターによっては倒立振子の車輪として使う際にトルク不足の懸念がありますが、車輪に減速機構を埋め込むと衝撃でギアが傷んでしまいそうなので、ブラシレスモータのステータをハブ、ローターが車輪、というのを基本構成とします。
あとローターとタイヤをいい感じに繋ぐホイールが見つかれば完璧ですが、ここは無ければ3Dプリンタで製作すればいいかな。。。まぁなんとかなるっしょ。
次回に向けて
読んでいただいてありがとうございます。
次回はパーツ選定とモータ制御のためのトライアルについて書きます。